デジタル・ジェンダー・ギャップは、デジタル技術の利用や参加における女男差のことである。調査によれば、ドイツではデジタル分野において男女間に依然として大きな差がある。デジタルスキルやデジタル技術の職業活用における格差は特に深刻だ。30%の男性は高度なデジタル・アプリケーションを常用しているが、女性の場合はその割合が16%に留まる。
この問題には様々なレベルでの対策が必要である。本講演では、デジタル教育と技能開発、職業上の平等、そしてデジタル世界における女性のプレゼンスの低さの一因である社会的な障壁に焦点を当てる。
長期的な機会均等とデジタル参加を保証するための、デジタル分野における男女格差縮小に役立つ条件を具体的な事例を用いて紹介する。
また、本講演では人工知能(AI)の発展についても取り上げる。最新の研究でも指摘されているように、AIにはジェンダー・バイアスが散見される。その理由として、学習データと開発チームの多様性の欠如が挙げられる。
講演者: ロミー・シュトゥーマイアー (社団法人 技術多様性機会均等コンピテンスセンター)
*公演はドイツ語で行われ、逐次通訳されます。
日時: 2024年10月28日(月) 15:00-16:30
場所: 同志社大学 今出川キャンパス 良心館 RY322(対面のみ) www.doshisha.ac.jp/information/imadegawa/imadegawa_map/index.html
参加費: 無料
司会: Regine Dieth(同志社大学 グローバル・コミュニケーション学部、石井 香江(同志社大学 グローバル地域文化学部)
講演者について
ロミー・シュトゥーマイアー(Romy Stühmeier)
大学で教育科学を修め、官公庁や教育機関にて能力開発分野での要職を歴任後、2016年より社団法人 技術多様性機会均等コンピテンスセンター(KTDC)に勤務。あらゆる社会集団の平等な社会参画を実現するため、デジタル教育の政治的・戦略的プロセスに取り組む。デジタル参加とキャリア・人生設計の分野で様々なプロジェクトを主導。年初にドイツ最大のデジタル社会のための公益ネットワーク「D21イニシアチブ」の教育ワーキンググループの共同議長に選出された。教育ワーキンググループは、ドイツにおけるデジタル教育に関するあらゆるトピックを推進するため、政治、教育、ビジネス、科学、市民社会のステークホルダーに、対話と行動のための中立的なプラットフォームを提供している。
お問合せ:rdieth(at)mail.doshisha.ac.jp
共催: Institut für Auslandsbeziehungen、大阪・神戸ドイツ連邦共和国総領事館
協力: 同志社大学フェミニスト・ジェンダー・セクシュアリティ研究センター(F.G.S.S.)