日本軍「慰安婦」問題=戦時性奴隷制問題は、91年の金学順さんの勇気ある告発以来、戦時性暴力に対する国際社会の認識を大きく変化させ、また戦争犯罪に対する不処罰の連鎖を食い止めようとする国際的な運動へと繋がってきました。
そうした動きと連動して、歴史研究を始めとして国内外における研究では、「慰安婦」問題とは、慰安所制度を作り出した日本帝国政府の国家的な犯罪、軍事的性奴隷制であったことも明らかにされています。
他方で、現在の日本社会では、あたかも「慰安婦」問題は過去の出来事、あるいは韓国とのナショナリズムをめぐる政治問題であるかのような論調が増え、日本政府は近年、奴隷制であることを否定し、93年の河野談話以前に戻ってしまったかのような態度を国際社会に向けてとり続けています。
本シンポジウムでは、日本史、国際法、そして現在日本の政治状況から、なぜこのような事態を招いているのかを、参加者の方とともに考えたいと思います。
シンポジスト
長 志珠絵(神戸大学:『「慰安婦問題」を/ から考える』編者)
前田朗(東京造形大学:『思想の廃墟から』著者)
岡野八代(同志社大学:『思想の廃墟から』著者)
日時 6月30日(土曜) 午後1時- 3時
場所 同志社大学志高館SK118
烏丸キャンパス
予約不要・入場無料