2025.0223子どもの「貧困の経験」書評会_最終

日時 2025年2月23日(日曜) 午前10時- 12時
テーマ 大澤真平『子どもの「貧困の経験」--構造の中でのエージェンシーとライフチャンスの不平等』(法律文化社、2023年)書評会
場所 同志社大学烏丸キャンパス志高館 SK101

大澤真平さんが公刊された『子どもの「貧困の経験」』は、24年度日本社会福祉学会賞を受賞しました。本書は、貧困研究のなかでも、家族の経済条件を変える力がなく、その環境に従属すると思われがちな「子ども」の貧困を、いかに子ども自身の視点からその経験を描くかを模索した作品です。従来、「子どもの声を聴く研究」が子どもの経験を研究する理論枠組みとして提示されてきましたが、なお子どもの「いま」に焦点を当てられがちで、その経験がいかに成人にいたるその時々のライフチャンスの不利へとつながっていくのかが把握されてきませんでした。本書は、「構造のなかでのエージェンシー」という概念を駆使しながら、社会構造によって生み出される貧困のなかで成長していく子どもたち自身が生活を組みたてようと苦慮する経験を描きます。

報告 大澤真平さん(札幌学院大学)
評者 湯谷菜王子さん(立命館大学社会学研究科)/ 長澤敦士さん(京都大学大学院人間・環境学研究科)
司会 岡野八代(同志社大学FGSSセンター)。

 

参加自由・予約不要

主催 科学研究費基盤研究(B)代表岡野八代 「フェミニズム理論による新たな国家論の構築――ケア概念と安全保障概念の再構築から」23H03654
共催 同志社大学フェミニスト・ジェンダー・セクシュアリティ研究(F.G.S.S.)センター